女性が憧れるフランスの恋愛や生き方の特徴とは?
フランスの恋愛事情とは?
2017年に「フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ暮らしの質を高める秘訣~」がベストセラーとなり、続々と書店にフランス女性の生き方から学ぶ書籍が並び始めました。
中でも恋愛に関してパリの男女十数名にインタビューをした「マダムに生涯恋愛現役の秘訣を学ぶ」は、フランスと日本の恋愛感の違いに驚かされます。
書籍の帯に書かれた「不倫って言葉、訳せないわ。だってそもそも存在しないから」と言う言葉を見た時に、フランスはパートナーに一途なお国柄だったかしら?と思いましたが、著書を読み進める度に、大きな勘違いでした。
実のところ、不倫や既婚者との恋愛は「モラルに反する」という解釈がないそうです。
日本では民法で禁止されている不倫も、1975年にフランスでは「道徳の概念は時代とともに変化するものであり、もはや夫婦間の不定嫌疑は、それだけで人の名誉や尊厳を毀損する性質のものとはいえない」と処罰の対象外とされたのです。
法律は問題なくても宗教上で問題があるのでは?と思った皆さん。まさに私も気になった点です。
フランスは70%はキリスト教で、特にカトリックを信仰している人口が多い国。
カトリックでは離婚・再婚は禁止していますよね?ですが・・・離婚大国ランキングではトップ10入りしており、どうにも矛盾を感じてしまいます。
神前で交わした契約はとても神聖なものですが、不幸にも2人の間に愛がなくなったら、仮面夫婦を継続する意義はないと考えるそうです。
また、その時愛しい相手と一緒に過ごしたいからそうする。と、自分の気持ちにとにかく忠実なのだそう。
感情はコントロールできないし、パートナー以外と恋に落ちても仕方ないじゃない?って、日本じゃ批判されちゃうような発言も、フランスでは男性からも女性からも、賛同してもらえるのです。
フランスには浮気という単語はありますが、批判的な感覚がなく、離婚の原因にもならないとの噂。
仲間内でもオープンに浮気話をする人が多いそうです。
建前や世間体より自分の感情を優先する生き方、なんだか格好良いですし、羨ましいですよね。
「世界で最も恋愛を大切にする国」恋愛至上主義フランスのここが凄い!
2015年に元ファースト・レディと国会議員の不倫疑惑が報道され、議員が報道者を訴えるという裁判がありました。
この時の最高裁が出した判決をご存知ですか?
「不倫はもはや反道徳的とはいえない」と判決を下したのです。浮気の事実調査もせず、この判決はビックリしました。
また、ミッテラン元大統領は、愛人との間に隠し子がいると報道された時には、記者に聞かれてもと「だからなに?」くらいの回答で、その娘との面会を重ねる姿を見た国民からは、好印象を受け支持率が上がりました。
オランド元大統領について言えば、次々と恋人が現れましたが、とやかく言う国民もいなければ、騒ぎ立てるメディアもほとんどいません。
交際クラブ・デートクラブやマッチングアプリを使って恋愛を楽しんでいる身分としては、すごく魅力的な国ですね。
日本の閣僚や大企業の重役だったら、責任を持って辞任しろと毎日のようにバッシングを受けるのでしょうが、フランス人はプライバシーを尊重する人が多く、「プライベートな事とその人の仕事は関係ない」と言います。
知人曰く、他人のプライベートにさほど興味を持たないのがフランス人との事。
なんとも暮らしやすそうに思えてきます。
プライベートに入り込んでくる人間に疲れたら、逃避行先はフランスが良さそうですね。
フランスでは事実婚が当たり前!?
結婚したいと言う人は少数しかいないフランス。
ほとんどが事実婚なのだそう。
デキ婚もほとんどないそうです。
さて、事実婚とは言っても、ユニオンリーブル(Union libre)とよばれる同棲カップルで、手続きも許可も一切なく、家族としての優遇措置なども当然ありません。
一緒に住んでいることが認められるだけで、2人の間に問題が起きても法的保護は殆どありません。
トラブルも少なくないためか、今カップルに人気なのがパクス(PACS:連帯民事契約)。
最近、日本でも検索する人が増えています
これは結婚より緩やかな法的な契約関係で、同居家族契約を結ぶパートナーシップ法の一種です。
未婚だけど独身者ではないですし、同居・同棲が前提です。
当事者2人がお互いや権利と義務を決め、契約書を自由に作成します。
取り決めをしない限りは、カップルはそれぞれの資金能力に応じてお互いに助け合う義務が発生し、生活上必要な出費に関する借金は連帯返済の責任も。婚姻者と同様の社会保障や、共同申告により税金優遇措置などが受けられます。
婚姻者と違う点は、あくまで個人と個人の共同生活なので、相方が亡くなったら個人に戻るだけとなり、遺書を残さない限り遺された相方の生活保障や遺族年金なとはありません。
契約破棄は、両者の同意は不要で、一方からの通告のみで通ってしまうのが大きな違いです。
日本では同性同士のパートナーシップ証明条例が渋谷区と世田谷区で始まりましたが、パクス はどうでしょうね?
最後に
フランスの女性から見ると、日本は両親や社会からのプレッシャーや、メディアの影響力が強く、結婚しなければと思い込まされているようだと何かのインタビューで目にしました。
メディアが伝えている情報はビジネスが絡んでいることもあるので、記事の背後にはスポンサーがいると考えて読むと良いそうです。